生きて 強く
「あっ……本当に1人になっちゃった……」



なんて自分勝手な奴なんだ私は……。



夏彩にあんな顔をさせてまで孤独を選んだのに、今は寂しさで押しつぶされそうになるなんて。



友達の優しさを踏みにじるような自分勝手な奴、フられて当然だ。



自分の不甲斐なさにため息を吐きながらフラフラと、もちろん誰も使っていない白いサラサラのシーツの上に勢い良く寝転ぶ。



ベッドのきしむ音と一緒に涙も溢れてきた。



「夏彩は悪くない……全部私が悪いの。
なのになんで……
夏彩を憎いと思ってしまうの?」



ねぇ、裕一郎
どうすれば、夏彩じゃなくて私を選んでくれるの?



夏彩が羨ましい。


そんな事を思ってしまう自分が嫌で嫌で仕方がない。



「ごめんね……夏彩……ごめん」



誰も見ていないのに止めどなく溢れる涙を隠すように、両手で顔を覆いながら自分を責め続ける。
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