ダンデライオン
Flower6*青い花
カチコチと、時計の音が居間に聞こえる。

時間は後少しで7時になる。

スマートフォンで電話かメールの着信があるかどうかの確認をして見るも、どちらもきていない。

「忍兄ちゃん、何してるのよ…」

スマートフォンをテーブルのうえに置くと、私は息を吐いた。

「今日は中番だから遅くても7時までには帰ってくるって言ってたじゃないの」

今日は『ニコニコ横町』の裏にある神社で夏祭りがあるのだ。

そのお祭りに朔太郎と一緒に行く約束をしているのだ。

7時30分に仕事が終わった朔太郎が私を迎えにくることになっている。

「朔太郎には浴衣を着るって言っちゃったし…」

私はスマートフォンの画面を指でタップした。
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