ダンデライオン
冷蔵庫からアイスを取り出した私に、
「何か食べるものある?

昼から何にも食べてないからお腹がすき過ぎてすき過ぎて…。

あー、死にそう…」

忍兄ちゃんはフラフラと酔っぱらいのように足を動かしながら、椅子に腰を下ろした。

「こんな時間から食べるの?

もう、明日の朝胃がもたれても知らないわよ?」

取り出したばかりのアイスを冷蔵庫に戻した後、冷凍庫から冷凍ご飯を取り出した。

普段から余ったご飯を冷凍しておいてよかったと思いながら、冷蔵庫の中身を確認した。

「なすの浅漬けくらいしかなかったわ」

私はなすの浅漬けをテーブルのうえに置いた。

「充分だよ」

忍兄ちゃんは冷凍ご飯を茶碗に移した。
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