ダンデライオン
バリバリとなすの浅漬けを噛み砕いている忍兄ちゃんに、私はホッと胸をなで下ろした。

もし、それ以上のことを聞かれたらどうしようかと思ってた…。

そう思いながらアイスをかじっていたら、
「板前見習いと何かあったの?」

忍兄ちゃんがそう聞いてきた。

「えっ…」

忍兄ちゃんは私を見つめていた。

「アサちゃん、何にも解決していないって言う顔をしているから」

「な、何にも解決していないって…」

私は自分の頬に手を当てた。

「女性問題は解決できたけど、板前見習いとの間にまた新たな問題が起こった。

そうなんでしょ?」

「…どうして、そんなことがわかるの?」

「ああ、やっぱりそうだったんだ」

そう言った忍兄ちゃんに、
「えっ…って、私をはめたのね!?」

私は言い返した。
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