ダンデライオン
Flower10*蜜の味の女
朔太郎のところに行かなくなって、今日で3日目を迎えた。

行かなくなった理由は自分が1番よくわかっている。

朔太郎の夢を応援したい。

だけど、お父さんと店を残す訳にはいかない。

「私、本当にどっちを選べばいいんだろう?」

エプロンのポケットからスマートフォンを取り出した。

スマートフォンには朔太郎からの電話とメールはきていなかった。

本当は自分から彼に連絡をしたい。

だけどできないのは、私がまだ迷っている証拠だ。

スマートフォンをポケットに戻そうとした時、スマートフォンが震え出した。

朔太郎からだ!

そう思って画面を見たら、
「何だ、忍兄ちゃんか…」

忍兄ちゃんからの電話だった。

私は画面をタップすると、スマートフォンを耳に当てた。
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