ダンデライオン
「えっ…まあ、別にいいけど」

私は答えた。

時間はお昼に近くなっていると言うこともあってか、お客さんはきていない。

「ロビーのところで待ってるから」

「ん、わかった」

私は返事をすると、スマートフォンを切った。

「お父さん、忍兄ちゃんの忘れ物を届けるから店番お願いね」

私はエプロンを外しながら、お父さんに言った。

「わかった。

忍くんも慌てん坊だな」

お父さんは笑いながら言った。

ホント、忍兄ちゃんは慌てん坊だ。

と言うか、下着なんてコンビニで売っているのを買えばいいような気がするけど…って、下着をレジに出すのは恥ずかしいか。

コンビニで下着を買ったことがないからわからないけど、恥ずかしいんだろうな。
< 217 / 360 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop