ダンデライオン
「麻子ちゃん、大丈夫だった?」

美森ちゃんの隣に腰を下ろしたとたん、彼女が私に声をかけてきた。

「うん」

私は首を縦に振って答えた。

「今おばあちゃんからメールがあって、麻子ちゃんのお父さんがこっちに向かってきてるって」

美森ちゃんが言った。

「そう、わかったわ」

私が返事をすると、
「麻子ちゃんが呼ばれたら私も一緒に付き添うわ。

もしかしたら、3~4日ほど入院することになるかも知れないわ」

美森ちゃんが言った。

「えっ、そんなに短いの?」

私は驚いて聞き返した。

「あれ、知らなかったの?」

美森ちゃんが驚いたと言うように逆に聞き返した。
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