ダンデライオン
「麻子ちゃんは美桜ちゃんとは違うタイプのモテる女性だよ。

優等生なタイプだから…なんて言うんだろう、お世話して欲しいみたいな」

「…私はお母さんみたいってこと?」

「いや、そう言う意味で言った訳じゃないんだ」

星野さんは慌てて首を横に振った。

彼が言った“優等生なタイプ”は当たっていると思う。

小学生の頃は高学年だけだったけど、クラス委員をやっていた。

そのうえ中学時代は生徒会会計、高校時代は生徒会長をやっていた。

「だけどモテなかったわよ」

私は星野さんに言った。

「えっ、どうして?」

意外だと言うように聞き返した星野さんに、
「敬遠されていたって言う方が正しいかも知れないわ。

生徒会なんて言うお堅い立場にいたから」

私は答えた。
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