ダンデライオン
「星野さん、そもそもの出来事は3人が忍兄ちゃんに朔太郎のことをバラしたからこうなったの!」

私は言った。

「えっ、そうだったの?」

星野さんは驚いたと言うように聞き返した。

「ノゾミちゃんはともかくとして、問題は上野と安部の方よ!

あの2人だけでもいいから懲らしめたい!」

私をこの状況にさせたあの2人を1発ぶん殴りたいところだけど、“鬼”と呼ばれたヤンキーである安部を怒らせたら面倒である。

「仕返しってこと?」

そう聞いてきた星野さんに、
「そうよ、仕返しよ!

早い話が倍返しよ!」

私は言い返した。

「ば、倍返しって…。

麻子ちゃん、1回だけ落ち着いてくれるかな?

僕も一緒に懲らしめる方法を考えてあげるから」

星野さんはストップと言うように両手を私の前に出した。
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