ダンデライオン
「あちゃー」

「だからやめようって言ったんだよ…」

さくらちゃんと星野さんがそう言いながら物陰から登場した。

「だって、忍兄ちゃんに朔太郎のことをバラしたのよ!?

朔太郎のことは私から忍兄ちゃんに話そうと思ってたのにー!」

私は気絶している3人を指差すと言った。

「上野くんと安部くんはともかく、ノゾミちゃんまで巻き込むことなんてないじゃないか!」

星野さんは上野の腕と安部の腕を自分の肩にかけた。

「今はケンカしてる場合じゃないわよ。

早く彼らを介抱してあげなきゃ!」

さくらちゃんはノゾミちゃんをおんぶした。

「どこへ連れて行くの?」

そう聞い私に、
「とりあえず、私の店へ連れて行かなきゃ」

さくらちゃんは答えた。
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