わんこ系後輩くんに振り回されて!?
黒髪氷冷姫と呼ばれる私は、可愛いなどという甘ったらしい言葉はなかなかかけられない。
姫は美しい
姫は繊細
姫は儚い
そんな言葉をかけられることに違和感が無くなったのはいつだろうか…
それなりに告白をされるようになってから、女友達が徐々に減っていった。
本当は嫌なのにな…
もっと笑ってもっと楽しく過ごすのが今の私の夢。
……にしても…!何なのよ…
不意打ちだったし…笑顔だったし…
悶々と考える私の様子を見かねたのか、親友の紗和が声をかけてきた。
「もーあ!」
「何?」
「名前に似合わず今日も氷冷ですなぁ~!もうすぐHRだからぼーっとしない!」