狼×4+私=架空世界
「あれ~?台所ってこの辺だったと思ったんだけどな~」


もっとスマートに運んでほしかった…

現在、ハヤテと私は絶賛迷子。

この家は恐ろしく広い。

歩いてて(正しくは運ばれてて)気づいた。

廊下のいたるところにドアがある。

たまに障子の戸もあるけど、ほとんどがドア。

そのドアもただのドアじゃない。

全てに柄と色がついている。

ドアの数なんて100は超えてるんじゃないかってくらい。

確かに迷うのは仕方ないと思う。けど…


「せめて、見当をつけて歩こうよ。」

「ん~?下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるっていうじゃ~ん?

今の俺たちはその鉄砲の弾なんだよ~。」


言いたいことは分かるんだけど。今の私には、自分を含めた5人分の料理を作るという任務がある。

そんな適当に発射された弾になるわけには…


「お~いw何やってんだ、お前らw」

「あ。マシュ~。ごめん、迷ってた~」


へらっとハヤテが笑う。全く無責任すぎる。(人を担いでおいて)

するとマシューの口から衝撃の言葉が告げられる。


「さっき言ったろwユイの部屋の隣にキッチンあるってw

俺の話聞いてたのかよw」

「忘れてた~。ごめ~ん。」


呆れて物も言えない。

じゃあ、このロスタイムは一体何だったんだ…

ハヤテめ…ひどすぎる…

その上、ハヤテはこの世で女子に言っちゃいけない言葉Best3くらいに入っているであろう言葉を言い放った。


「それにしてもさ~、

ユイすごく重いね~。」

「wwwww」

「ハヤテ、てめぇ…」

「ユイ、顔ww」


ハヤテの頭に拳を撃墜させたのは言うまでもない。
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