狼×4+私=架空世界
明らかに昨日までいた場所とは違う。

ホテルというわけでもない。


何故なら草むらの上にベッドが置いてある、この異常さ。

服装も寝る前と同じ。

もしかして、夢なんだろうか?

そう考え、頬をつねると痛みが走る。


…夢じゃない。



「あ、起きたよw」

「可愛いくない?」

「っていうかさ、この子誰?」

「~♪」



「…な、なななななななな何者!?」




一人で寝るにはサイズの大きい私のベッドに乗っている、謎の4人。

そして、寝ている間気づかなかったのが不思議なほどに口々に話す4人。

しかも、超絶イケメンである。


そんな美男子4人+私。


おかしい…おかしすぎる…

これはあれだ。明晰夢とかいうやつだ。

そうだ、だって私、さっきまで二次元の男子の画像見てたもん。


と自己暗示するも、動きがリアルすぎて失敗に終わる。


頭の中の整理をする前にほそぶち眼鏡のイケメンに手首をがっちり掴まれる。

突然のイケメンの行動に思考停止。

終始無言。


「おいハーヤーテー!!お触り禁止って言ったじゃんか!!」


しばらく経ってから、突如至近距離で大声を出すイケメン。

すると先程のほそぶち眼鏡のイケメンくんが反論する。


「お前もさっき触ってただろ。主に…」

「わーわー!!絶対言うな!!」


絶対言うなって……。


一体何してたんだろ……。
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