狼×4+私=架空世界
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栞。

どれだけ足掻いたって俺に答えは見えなさそうだよ。

栞の消えた日から、一体何年経ったんだろう。


もう、話すことも出来ないんだね。

いつもの公園でも、家でも。

責任放棄者だからもう前の漢字の名前ではないけれど。

栞は頭がいいから気づくのかな、俺だって。


栞は未来を見せてくれたけど俺、あれが今から起こることだって思いたくない。

俺はもう、あいつらと一緒にいられないんでしょう?

栞はあの時、時間が来たら俺を助けにくるって言ってたけど。


俺は、自分があの子によって死ぬなんて思えない。

栞、空で見てるって言ってたよね。

なら、ちゃんと見てるんでしょ。

すごくいい子じゃん。

何されてもいつも楽しそうでさ。

俺があの子のご飯食べちゃったときはさすがに膨れてたけど。

マシューが気に入ったんだよ?

人の好き嫌いが激しい、あのマシューが。

どうしても行かなくちゃ駄目かな。


俺、まだこっちにいたい。


栞は助ける方法、あるの?


俺は今、フウトとセシルとマシューとユイに出会って




初めて自分の価値を見出した気がしたんだ。






ねぇ、栞。






ちょっとでいいから、ここに残っててほしかった。


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