狼×4+私=架空世界
ドアをノックしたのは意外にも、フウトだった。

何だ…って思ったのは一体どんな意味だったのか、私にも分からない。

フウトは適当にクッションを見つけてその上に座り込んだ。


…こうやって見ると本当童顔だな。


「寝ろよ」


第一声がそれかい。

もっと病人を気遣え。


「寝ようとしたらフウトが来たんだよ」

「は?それは俺のせいか?」


有無を言わせない雰囲気。

その威圧感、さすがです…

早く話題変えようっと。

自分の生命存続の為にも。


「用件は?」

「ハヤテ」

「へぇ、で?」

「だから、ハヤテ」


「…いや、分かってるって。だからハヤテの内容…」

「だからハヤテだって、さっきから言ってんだろ。」


はい~?

何この人。うっざ!!

怒りを抑えて聞いてるのに。

なんか逆ギレされたし。

最近、フウトは私の扱い雑すぎると思う。


「ハヤテがどうしたの?」

「最近どうだろうなと思って。」


「…前言ったっけ」

「言ったよ!!何なの、お前!!」


それはこっちのセリフだよ!!

と答えたい気持ちを堪える。

落ち着け私。相手は小学生以下の精神年齢の奴だ。きっと。

ゆっくり深呼吸をして答える。


「どうって、普通ですよ。」


と私が答えると、


「だから、どこまで進んだんだって。」

「どこまでもいってねぇよ。頭おかしいんじゃないのか、お前」


あ、思わず言っちゃった。。。

大丈夫、今まで我慢してた私、偉いよ。


「そもそもね、人のことなんだと思ってるわけ?

私結構奥手だよ?」

「嘘つくな」

「なんでわざわざ嘘つくんだよ、さっきから何なの?」

「セシルが『ユイがハヤテに…うふふ』とか言ってたからつい…」


セシル後で叩きのめそう。

フウトはニヤニヤしてるし。

違うって言ってるのに。

フウト…

つまんなくなったからって部屋出ていこうとすんな、お前は猫か。


くっ、フウトの顔腹立つ。

何なのあのドヤ顔。

もう~、我慢出来ないッ。


「ちょい待てぃッ!!」

「うわっ!!」


フウトを捕まえて部屋に引きずりこむ。

許せん、顔はもう爆笑してる状態じゃないか。


「違うって言ってるでしょ…!!」

「ベっ別に疑ってなッ…ぶははは!!」

「勘違いだってば!!」

「ぎゃはははは!!…いてててて!!」


耳抓ってやりました。

覚えとけ、セシル…
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