狼×4+私=架空世界
ひとまず童顔猫を部屋から追い出すと、また頭痛が私を襲う。

しかもさっきよりひどくなってる。

頭痛薬なんてこの家の中にあるのかな。

見たことない気がするけど…

とりあえず、寝るのに越したことはない。

寝る子は育つ!!っていうのは今必要ないけど、寝れば案外けろっと治っちゃうかも!!

藁をもすがる思いでベッドと布団の間に入る。

まだ冷たい布団。

これ、温まるまで大変なんだよね…

仰向けになってから気付く。

しかも頭痛のせいでなかなか寝付けない。


セシルはチビだから、抱き枕に最適だなぁ…

とつい、くだらないことを考えてしまう。(これはセシルに失礼だね)

それになんか熱い。

多分熱もあると思う。

でも熱を測るのも億劫なので動かない。


トントンと今度は優しくドアが叩かれた。

返事をする余裕もなくてドアに視線を送る。

…って、相手には見えてないじゃん。

入るよー、と声が聞こえてドアが開いた。

その声の主はマシューだった。

手には、水と薬と体温計。

さすが準備が違う。


「その、あれだ…

病人放って置くのもあれかな~と思ってw

はい、熱測って。

加湿器はつけた方がいいか。

それ風邪薬ね。

一応食べられそうな物持ってきたから、薬は食後に飲むこと。」


体温計を渡されて一気に話すマシュー。

なんかいつもと違う…?

ってか、動揺しすぎ?

それを聞く元気も残念ながら残っていないので大人しく熱を測る。


「挟む所って左の脇の下だよね…?」

「うんw

…大丈夫?主に頭w」


最後失礼だよ…

体温計を脇に挟む。

だめだ、とにかく頭がぼんやりする。

マシューが持ってきた食べ物はゼリーと果物。

しかも、林檎と白桃。

ちゃんと皮、剥いてある。

…出来るならいつも自分でやってほしいんだけどな。

そんなお小言も交えつつ桃を眺めていると体温計がピピッとなる。

熱が測れたようだ。

体温は


「8度5分…」

「はい、アウトーw

ユイはしばらく絶対安静なw」


道理で熱いと思った…

絶対安静…寝ることと食べること以外に何もやることないな…
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