狼×4+私=架空世界
「ちゃんとご飯食べられる?w」

「んー…」

「…どっちだよw」

「んー…」

「俺全部食べちゃうよ?w」

「やー」

「はいはいw」


もう話すのも辛い。

明らかに熱上がってるよ。

体熱いし頭痛いし…もう最悪…

素直に食べさせて?ってマシューに甘えられればいいんだけど、それが出来ないのが私なんです。

変なプライドがあって頼めない…


「食わないの?」

「んー…」

「どっちだってw」

「たべるー…」

「食べるのねw」


食器を渡されるも、手に上手く力が入らない。

風邪がこんなにひどくなったことなんてなかったかも…

その内疲れてしまってベッドに寝転がる。

食器を見過ぎて目が疲れた…

体が思い通りに動かないって嫌だな。


「力入んない?」

「んー…」

「…分かった。」


マシューが動く。

私はそれを目で追うことも出来なかった。

マシューが私の体の真横に手を置いて…ん?

なんで?

状況を上手く読み込めずに考えていると、マシューの顔が近づく。

なんとなく次の展開が読めた私は抵抗を試みる。

結果、男女の力の差が歴然としただけでした。


「食わないと、力出ない。」

「うぅ~…」


睨んでみるも、効果なし。

マシューは眼鏡をずり上げた。

不覚にも、カッコいいなって思ってしまった。
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