狼×4+私=架空世界
「ユイ、お前なんか料理作れない?」

「まぁまぁ出来るけど…」


フウトにそう聞かれる。

素直に頷くと、すぐにセシルが食いつく。


「マジで!?早く作ってよ!!」

「ユイ、俺のこと、ちゃんとマシューって呼び捨てで呼べよw」


マシューが楽しそうにそう言うと


「うっわ!!マシューばっかずるい!!俺も呼び捨てがいい!!」

「俺ももちろん名前呼びしろよ。」

「俺も呼び捨てで呼んで~」


続いて3人が便乗する。

何だかそれが面白くてくすっと笑うとフウトが近づいてくる。


「ユイ、これ効く?」

「え?…きゃあ!!」


不意打ちにもほどがある。

突如脇腹をくすぐられた。


「へぇ~効くんだw」


マシューが悪ノリしてくる。

手が瞬時に伸びて、片方の手で私の手首を掴み、もう片方の手で脇腹をくすぐられる。

ハヤテやセシルまで近づいて来る。

8本の手に脇腹をくすぐられたら叫んでしまう。


「やめっ!!あ~!!痛ッ!!ひひっはははっ!!やめっ…」

「腹へった~」


ハヤテが子供みたいにそう嘆いた。

その呟きで一斉に手が止まる。


「確かに、腹減った!!」

「ユイ、飯作れ。」

「頑張って~ユイ~w」


最後のマシューの言葉は聞き捨てならなかったけど、解放されたのなら早く作ろうっと。

くすぐられたせいで体力を大幅に消耗してたみたいで、少しフラフラする。


「よいしょ、」

「きゃっ!!ちょっ何…」

「フラフラしてんじゃん。運ぼうかな~と思ってさ~。」


軽々と私の体を担ぎ上げ(折角ならお姫様抱っこが良かった)、部屋を出ていった。
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