夏のわすれもの
Chapter4*君は変わらない*
今日は2泊3日の社員旅行である。
毎年のこの行事を楽しみにしている社員はたくさんいる。
そして、ここにも社員旅行を楽しみにしているヤツがいた。
「ついたぞ」
陣内の親戚が経営するリゾートホテルに到着した。
「わーっ、大きーい!」
サイドで1つに束ねた髪を揺らし、ひまわりははしゃいだ。
「そんなものか?」
呆れたように、けど少し嬉しそうに陣内は言った。
ひまわりと一緒に暮らし始めてから彼が笑っている回数が増えたなと、俺は思った。
もしかしたら陣内を忘れさせてくれるのは彼女じゃなくて、ひまわりなのかも知れない――と、俺はそんなことを思い始めていた。
毎年のこの行事を楽しみにしている社員はたくさんいる。
そして、ここにも社員旅行を楽しみにしているヤツがいた。
「ついたぞ」
陣内の親戚が経営するリゾートホテルに到着した。
「わーっ、大きーい!」
サイドで1つに束ねた髪を揺らし、ひまわりははしゃいだ。
「そんなものか?」
呆れたように、けど少し嬉しそうに陣内は言った。
ひまわりと一緒に暮らし始めてから彼が笑っている回数が増えたなと、俺は思った。
もしかしたら陣内を忘れさせてくれるのは彼女じゃなくて、ひまわりなのかも知れない――と、俺はそんなことを思い始めていた。