またね。
あれから、数週間が経った。
父の葬儀は、おばあちゃんが全部やってくれた。
父方の両親は既に他界していたし、母は、葬儀にも参列できなかったからだ。
膨れあがっていた借金は、
父が生前掛けていた、生命保険で返すことができた。
おばあちゃんから借りていたお金も、それでまかなえたらしい。
残りのお金は、母の病院代と、私の学校費に払うと、おばあちゃんは言っていた。
おばちゃんは、お金は心配ないから高校に入りなさい。って言ってたけど、
私は、中学校を卒業したら、働くつもりでいた。
確かに、父の生命保険のおかげで、
高校に通うお金は十分あったと思う。
でも、
私が働くことで、お金の心配をせず、
おばあちゃんとお母さんの面倒を見たい。
そう思ったからだ。