またね。
生きる術
何不自由なく育って、
ごく普通の幸せな家庭。
それが、
私のいた家庭にはあった。
愛のある心を持ってほしい。
そんな意味を込めて、私は心愛と名付けられた。
父は会社勤めだったけれど、
マイホームもあったし、
休みの日には、家族で出掛けたり、
父の有給休暇の時には、家族で旅行にだって行っていた。
母はいわゆる専業主婦で、
家で、仕事から帰ってくる父と、
学校から帰ってくる私を、
ご飯を作って待っている。
それが、
私達、
篠崎家の
”当たり前"だと思ってた。