【続編】2月14日の同窓会

 翌日、同窓会の会場へ少し遅れて行った。

「おっ、学校一のモテ男の登場〜」

 すでに酔ってるらしい幹事が、無駄に囃し立てる。

 そいつの頭を叩いて、会場に入った。

 元クラスメイトや親しかった友人と話しながら君を探す。

 けれど、君は会場内にはいなかった。

 メールを確認しても、不参加の連絡はきていない。

 僕は会場から出てトイレに向かった。

 すると、トイレの近くのソファに、僕の探し求めていた君はいた。

 僕と目が合って、お互い暫くの沈黙が続いた。

「…久しぶり」

 僕から先に沈黙を破って話しかけた。

 話しかけずにはいられなかった。

 フランス以来の君は、大人っぽくなっていて、艶目かしく、僕の本能を掻き立てた。

「久しぶり、来てたんやね」

「日本に来るいい機会だと思って」

「ちょっと、外で話さん?」

「うん」

 君の提案に乗って、二人で建物の外へ出た。

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