【続編】2月14日の同窓会

「悠真、私な、ずっと悠真のこと好きで、ずっと彼氏作れんかった」

 君は僕に抱きついて、僕の胸に頭を預けた。

「悠真は彼女いたやろ?」

「まあ…この年まで童貞じゃ辛いしな…」

「そっか…私、この年まで処女なんよ…恥ずかしいやつやな…」

「そんなことないよ」

「嘘ばっかり。どうせ外国人ばっか抱いてきて、日本人なんか興味ないくせに」

 こんなに自虐的な君は初めてだ。

 きっと、僕より悩んで、僕より苦しかったんだろう。

 僕は逃げた方だが、君は逃げられた方だ。

 僕よりつらかったと思う。

 僕は君の額にキスをして、頭を撫でた。

 どうやったら僕の気持ちが伝わるかわからない。

 君といるときの僕と、そうでないときの僕では、こんなにも差があるんだと、教えてあげたい。

< 8 / 9 >

この作品をシェア

pagetop