英雄の天意~枝葉末節の理~
「両親はどう説得するつもりなんだ」
「村のみんなが盛大に送り出してくれるさ」
口角を吊り上げ、意味深げにあごをさするラーファンに眉を寄せる。
「どういう意味だ」
「ドラゴン退治に行くんだぞ、言えばみんなが見送ってくれる」
そうなれば誰も俺たちを止められない。
ラーファンの考えにナシェリオは目を見開いた。村を巻き込んで両親を黙らせるつもりなのか。
「自分のために動けないなら俺のためについてきてくれ。お前の助けが必要なんだ。俺のために、頼むよナシェリオ」
両肩を掴まれ懇願するラーファンから視線を外す。
それでも、掴まれた肩から伝わってくる感情に喉が詰まる。
ラーファンにはもう、どんな言葉も届かないだろう。
唯一の引き留める理由となっていた両親の反対も使えなくなった。
「村のみんなが盛大に送り出してくれるさ」
口角を吊り上げ、意味深げにあごをさするラーファンに眉を寄せる。
「どういう意味だ」
「ドラゴン退治に行くんだぞ、言えばみんなが見送ってくれる」
そうなれば誰も俺たちを止められない。
ラーファンの考えにナシェリオは目を見開いた。村を巻き込んで両親を黙らせるつもりなのか。
「自分のために動けないなら俺のためについてきてくれ。お前の助けが必要なんだ。俺のために、頼むよナシェリオ」
両肩を掴まれ懇願するラーファンから視線を外す。
それでも、掴まれた肩から伝わってくる感情に喉が詰まる。
ラーファンにはもう、どんな言葉も届かないだろう。
唯一の引き留める理由となっていた両親の反対も使えなくなった。