英雄の天意~枝葉末節の理~
「うるさい!」
交える剣は火花を散らし、互いのエネルギーがぶつかりせめぎ合う。
大陸全体が小刻みに震え、あちらこちらで地に亀裂が走った。
周囲に稲妻がほとばしり、二人の力が激しく衝突し空間は悲鳴を上げる。
耳をつんざく甲高い音が塔の外にまで広く響き渡り、上空の雲は嵐のごとく渦を巻いた。
「これ、は……」
ナシェリオの力はラーファンが目算していたものより大きかったのか、徐々に押され始める。
ラーファンが力を強めればナシェリオはさらに強い力で対抗し、薄暗かった塔の内部はその輝きで遙か上の天井を照らすほどだ。
「お前は──これほどの力を持ちながらどうして!」
「それは私の望んだものじゃない!」
必要とした者ならば喜びもしただろう。
けれども、これは私の求めたものじゃない。
交える剣は火花を散らし、互いのエネルギーがぶつかりせめぎ合う。
大陸全体が小刻みに震え、あちらこちらで地に亀裂が走った。
周囲に稲妻がほとばしり、二人の力が激しく衝突し空間は悲鳴を上げる。
耳をつんざく甲高い音が塔の外にまで広く響き渡り、上空の雲は嵐のごとく渦を巻いた。
「これ、は……」
ナシェリオの力はラーファンが目算していたものより大きかったのか、徐々に押され始める。
ラーファンが力を強めればナシェリオはさらに強い力で対抗し、薄暗かった塔の内部はその輝きで遙か上の天井を照らすほどだ。
「お前は──これほどの力を持ちながらどうして!」
「それは私の望んだものじゃない!」
必要とした者ならば喜びもしただろう。
けれども、これは私の求めたものじゃない。