英雄の天意~枝葉末節の理~
「それだけ綺麗なら、金持ちどもがこぞって可愛がってくれるさ」
男たちの持つ剣はどれも手入れなどしている気配はなく、刃こぼれの酷さに当たれば痕が残る傷になるだろう。
「売り飛ばす前にちょっと味見させてもらおうか」
冗談ではないと男たちをきつく睨みつけたが、武器になるようなものは何ひとつ持ち合わせてはいない。
周囲にあるものといえば大小の石ころ程度だ。
「おら!」
ナシェリオは勢いよく突き飛ばされて小さく呻き倒れ込む。
このままでは危険だと考えを巡らせながらも、気負いを悟られないように睨み続けた。
「おう、一生懸命睨んでるぜ」
「可愛いじゃねえか」
下卑た顔に吐き気がする、こんな奴らに屈するくらいなら死を選ぶ。
そんなナシェリオの指に何かが触れた。
男たちの持つ剣はどれも手入れなどしている気配はなく、刃こぼれの酷さに当たれば痕が残る傷になるだろう。
「売り飛ばす前にちょっと味見させてもらおうか」
冗談ではないと男たちをきつく睨みつけたが、武器になるようなものは何ひとつ持ち合わせてはいない。
周囲にあるものといえば大小の石ころ程度だ。
「おら!」
ナシェリオは勢いよく突き飛ばされて小さく呻き倒れ込む。
このままでは危険だと考えを巡らせながらも、気負いを悟られないように睨み続けた。
「おう、一生懸命睨んでるぜ」
「可愛いじゃねえか」
下卑た顔に吐き気がする、こんな奴らに屈するくらいなら死を選ぶ。
そんなナシェリオの指に何かが触れた。