英雄の天意~枝葉末節の理~
「どれも良く出来ている」
一つ一つを手に取り、じっくりと見やった。
窓から差し込む光を照り返すほど磨かれたものや細かな彫り物が施されているもの、鮮やかな色付けに関わらず気品すら漂うもの。
そのどれもが芸術品と言えるほどの造りだ。
「若いのに良い腕をしている」
「どうも」
素っ気ない態度に眉をぴくりと動かし、パイプの感触を確かめて一つを選び出す。
この中では最も質素でシンプルな造りながらも、異なる色の木が上手くつなぎ合わされていた。
伸びた管の曲がり具合が気に入ったらしい。
「ついでに葉を作っている奴を知らないか。切らせてしまった」
ナシェリオはそれに、やや煩わしそうにしながらも棚にある皮袋を差し出した。
袋から微かに漂う薫りに渡り戦士はそれがパイプの葉だと気付く。
一つ一つを手に取り、じっくりと見やった。
窓から差し込む光を照り返すほど磨かれたものや細かな彫り物が施されているもの、鮮やかな色付けに関わらず気品すら漂うもの。
そのどれもが芸術品と言えるほどの造りだ。
「若いのに良い腕をしている」
「どうも」
素っ気ない態度に眉をぴくりと動かし、パイプの感触を確かめて一つを選び出す。
この中では最も質素でシンプルな造りながらも、異なる色の木が上手くつなぎ合わされていた。
伸びた管の曲がり具合が気に入ったらしい。
「ついでに葉を作っている奴を知らないか。切らせてしまった」
ナシェリオはそれに、やや煩わしそうにしながらも棚にある皮袋を差し出した。
袋から微かに漂う薫りに渡り戦士はそれがパイプの葉だと気付く。