歩んだ先の未来
職員室にいる先生に呼ばれてる
ことを思い出した私は
さっきとは違う生徒の多くいる廊下を
通って職員室へ向かった。
やっぱり好きな人くらいいるよね
私はどうしてこんなに落ち込んでいるのだろうか。
想像してなかったわけではない。
森谷くんを好きな人はたくさんいるし
森谷くんにだって好きな人がいても当たり前。
自分に言い聞かせるように
心の中で呟く。
私は友達にさえ
好きな人のことを言えてない。
好きな人は友達の好きな人。
自分の気持ちを吐くことなく
このままでいいのだろうか。
そんなことを思っているくせに
森谷くんの好きな人が
癒音ならいいな、とか
都合のいいことを考えている私がいる。
本当は応援なんかしていないくせに。
自分は最低だ。
コンコン
「失礼します。」
「お、瀬名悪いな、呼び出して。これ…」
先生の話しはなにも入っては来なかった。