歩んだ先の未来


高校に入って最初のテストでは
思ったより簡単で良かったなと思っていた。

そんな時。

「藍実ー。どうしよう。全然ダメだったよ。」

泣きそうになりながら
癒音が近寄ってきた。


この学校は1学年160人
40人4クラスで大きなテストごとに
学年の1位~10位の生徒名が貼り出される。

その貼り出された結果が
1位 福田 雷
2位 伊崎 七穂


5位 瀬名 藍実




私は勉強しただけあって
結果がついてきてくれたことに
安堵としていた。

「なんで、藍実も七穂もそんな頭いいの…。私なんて…。」


しょんぼりした癒音を見て

「一緒に勉強する?」

と言ってみると
パッと明るくなり、目を輝かせながら

「うん。」

そう言って、隣のクラスの
七穂も誘いに行くことにした。




隣のクラスの入り口の前で

「七穂、勉強会しない?」

そう癒音が叫ぶと

「ごめん、今日バイト。また今度ね。」

そう言って断られた
癒音はまたしょんぼりなってしまった。

すると急に森谷くんが
近づいてきて

「俺にも参加させてよ。雷(らい)つきで。」

そう言って福田くんを指差した。

横にいる癒音はいきなりのことで
混乱してあたふたしていたので私が

「私は構わないですけど、福田くんは大丈夫なんですか?」

それが聞こえたのか福田くんが

「大丈夫だ。」


と言ったので森谷くんと福田くんが参加するのは
決定事項ということになった。


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