センチメンタル・スウィングス
「うぅ・・・こんなのありえない・・・でしょ」

一時はどうなることかと思ったけど・・・誤解が解けて良かった。
ていうか、葵って勘違い激しすぎ!

「“愛するからこそ周りが見えなくなる”って・・・それで別れることになったら、本末転倒じゃないの!葵のバカッ!」と私は言いながら、クッションをポカッと叩いた。

あー、でもこの話は泣けるほど・・・良かった。
久しぶりに入っちゃったなぁ。

最初の頃は、どんな話を読んでも、他の人たちが泣けるところで泣いてる映画を観ても、私は泣かなかったし、何の感情も湧かなかった。

だけど今は、恋愛小説を読んで、時々泣けるようになった。
その世界に入り、ヒロインに移入することが、時々だけど、できるようになった。

でも私は、そこまで激しい恋愛をしたことないからなぁ。
いつか私も・・・いやいや。
これはあくまでも小説の世界で、フィクションだから!

こんな私を情熱的に愛してくれる男(ひと)なんて、この世界にはいないって。

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