嘘つきrainと弱虫五月
看護師さん一人だけでは大変だということで体格のいい医師の人も来てくれて、
その人を病室に運んだ。
…私は車椅子を運んでって言われたので車椅子を運んだけど。
医師の人は診察があるとか言ってどっかに行ってしまったのだが。
「…あの。ごめんなさい。
大丈夫ですか?」
「たぶん大丈夫よ。」
「だ、大丈夫なんですか…?
あ、この人の名前とかは…」
「片瀬彩月君ね。
彩月君が起きたら私から説明しておくけど…どうする?」
説明というのは私が突き飛ばしてしまったことだろう。
どうする…ここに残って自分から言えってことだろうか。