喫茶の謎解き意地悪紳士2
「……友達ですから。私と葵は。裏切られても、私が葵を助けないと」
本当に私はバカなのかもしれない。
裏切られたのに助けようだなんて。
何とも言えない感情が込み上げてきた。
顔を見られまいとうつむくと、叶亜が無言でビニールに入った何かを差し出した。
それは、血のついた携帯電話。
「……これ、舞の携帯」
「被害者がポケットの中で握ってたそうだ。血まみれの手でな。」
阿部が説明する。
この携帯電話に付いているのは、舞の血。
舞の携帯電話は、ピンク色のガラケー。
『私、機械オンチだから、スマートフォンとか扱えないんだ。ガラケーで精一杯なの』
前に舞はそう言って笑っていたっけ。
そっと電源ボタンに触れると、画面がついた。
画面に出てきたのは、謎の数字。
『145 698 147 698 7 1478 15 125』
何だろう。この数字。