喫茶の謎解き意地悪紳士2
「こんにちは!」
詩音は叶亜の喫茶店のドアを開けるなり、大きな声で言った。
カウンター席には、エルが座っている。
「あ!エルちゃん!そのマグカップ……」
エルの飲んでいるミルクの入っているマグカップは、詩音が長野で買ってきたお土産だった。
「よかった!気に入ってくれた?」
詩音がイスに座りながら聞くと、エルは笑顔でうなずいた。
「また来たのか。そんなに僕に会いたかったのか?」
叶亜がげんなりとした顔で、コーヒーカップにコーヒーを注いでいる。
「なんでそうなるんですか!私は別にあなたに会いたくて来た訳じゃ……」
「じゃあ何しにきた?」
叶亜が詩音をみた。