喫茶の謎解き意地悪紳士2
「くーだらなーい。言い伝えなんか信じるとは、君はやっぱりバカだな!」
「なっ……。夢くらい見たっていいじゃないですか!!おまじないとか、占いとか、言い伝えとか!ロマンチックで私は好きです」
「おまじないでこの先の未来を決められたら、どんなに楽だろうなー。占いで自分の将来が決まるわけないだろ。言い伝えなんか信じる方がバカなんだよ。愚かだなー」
叶亜が早口にまくしたてた。
まったく、この人は……。
「夢、ないですね」
「夢なんか見てたら、いつか夢に捨てられるからな。捨てられるなら、最初から夢なんて見なければいい」
そう言った叶亜の顔が、どこか哀しくて切なかった。
なんでそんな寂しいことを言うんだろう?