喫茶の謎解き意地悪紳士2
「そう思うんなら、とっとと出ていったらどうです?阿部雄三刑事?」
「本当の事だろ。……あ、ブラックコーヒー。ひとつな」
そう言いながら、ブラックコーヒーの金額である260円をテーブルに置く。
すると、叶亜が顔を思いっきりしかめた。
「店の悪口言って、コーヒー出すとでも思ってるんですか?」
「あぁ?はいはい。俺が悪かったよ。これでいいだろ?」
「……何イラついてるんですか」
お金を受け取り、何だかんだでコーヒーを淹れながら叶亜が聞く。
阿部が「聞いてくれるか?」と涙目で、叶亜をみた。
「その気色悪い目をどうかしてくれたら」
「気色悪いとはなんだ!気色悪いとは!」
まあいちいちこの野郎に突っ込んでいても、話が進むわけでもない。
阿部は「実は……」と今日の出来事を話始めた。