喫茶の謎解き意地悪紳士2
何かあったんだろうか。
震える手で通話ボタンを押す。
「もしも……」
『こ、詩音!?大変なの!』
焦ったような葵の声。
明らかに様子がおかしい。
「な、なに?なにがあったの?」
『わ、私……。もうダメかもしれない』
「どういうこと?」
『詩音、助けて』
ダメかもしれない?
助けて?
葵の身に一体何が……。
落ち着け。自分が慌てたら、葵にもそれが伝染してパニックになる。
私が落ち着かないと。