喫茶の謎解き意地悪紳士2
「なるほど?君は友人のことを思って、『犯人じゃない』と嘘を吐いたわけか」
詩音が話終えると、納得したように叶亜が呟いた。
「……はい。少なくとも、葵はそんなことしないんじゃないかって……。私は葵を信じてますから」
葵は絶対そんなことしない。
人を殺す……しかも、その殺した相手が自分の親友なんだ。
親友を殺したりしないはず。
すると、叶亜が振り返り詩音に近づいてきた。
その優しい瞳の色に、詩音は吸い込まれるようだった。
「あの……」
「君は……」
言いかけた言葉を叶亜がさえぎる。