仮想世界
始まり
始まりはそう。
あの日、あの機会をかぶった瞬間から。
もうその時から、始まっていたんだ。
2615 6 12
「一華、一華ってばぁー」
「なにー??」
「材料取ってきたらからここ置いとくよー??」
ドアから花恋(かれん)の声が聞こえる。
「はあーい、ありがとー」
花恋は私の友達。
今はある事情でお互い一緒に暮らしている。
「んじゃあまた収穫行ってまいりまーす」
「気をつけてよー」
こんな生活も慣れてきて早一年が経つ。
正直、もううんざり。
初めは生きたくないって、
なんでって思った。
こんなところいたって楽しくない。
早く帰りたい。
そんなことばかり。
不安と恐怖でいっぱいで。
なにもかも、壊れそうで。
もうやだ。
誰か助けて…
私はいつしか人を求めるようになった。
この世界に来てからというもの…。
あの日、あの機会をかぶった瞬間から。
もうその時から、始まっていたんだ。
2615 6 12
「一華、一華ってばぁー」
「なにー??」
「材料取ってきたらからここ置いとくよー??」
ドアから花恋(かれん)の声が聞こえる。
「はあーい、ありがとー」
花恋は私の友達。
今はある事情でお互い一緒に暮らしている。
「んじゃあまた収穫行ってまいりまーす」
「気をつけてよー」
こんな生活も慣れてきて早一年が経つ。
正直、もううんざり。
初めは生きたくないって、
なんでって思った。
こんなところいたって楽しくない。
早く帰りたい。
そんなことばかり。
不安と恐怖でいっぱいで。
なにもかも、壊れそうで。
もうやだ。
誰か助けて…
私はいつしか人を求めるようになった。
この世界に来てからというもの…。