視線の先にはいつも君
「どーした?お前が来るなんて珍しいじゃん」
ま、俺は嬉しいけど。
「何がどうした?よ、このサッカーバカ。教室にタオル忘れてたから届けてあげたの!」
ほら、と差し出されるのは確かに俺のタオル。
鞄から出ちゃってたのか。
「悪りぃな。サンキュ」
「もう、気をつけなよ?私が気づかなかったら拓人絶対困ってたでしょ」
ちょっと上から言ってくる穂花。
でもまぁ、こいつはそういう細かいとこによく気がつく奴だから。
多分俺が困ることはなかったと思う。