視線の先にはいつも君
「な、楢橋君…?」
そこにいたのは部活の練習着を着ている楢橋君。
「どうかした?」
ニコリと笑顔でそう言う彼はやっぱりかっこいい。
「拓人知らない?またタオル忘れてるから届けに来たんだけど…」
もう一度グラウンドを見渡すけど、やっぱりいない。
すると楢橋君は体育館を指差した。
「拓人なら、さっき体育館裏に行ったよ。部活始まる前には戻るからって」
「なんでまた体育館裏に…」
「さぁ?」
クスクスと笑う楢橋君。
何が可笑しいんだろうか。