らぶ・すいっち
「あ、あの……盛り上がっているところスミマセン」
大盛り上がりのおば樣たちに水を差すようで躊躇したが、とりあえず疑問だけは解決しておきたい。
私が声をかけると、一斉におば樣が私のほうを振り返る。怖い、怖いですよ、おば樣たち。
それもニッと意味ありげに笑う樣は、もう……ホラーに近い。
ビクッと身体が跳ねる私に、おば樣たちは矢継早にたたみ込むように口々に賞賛を送ってきた。
「本当よかったわね。一時はどうなることかと思っていたのよ」
「えっと、その……」
「京香ちゃんったらなかなか順平先生に靡かないし、元彼なんて出現しちゃうしねぇ。でも、あの元彼の男の子もなかなか可愛かったわよねぇ。惜しかったとか思ってる? 京香ちゃん」
「は、え……その」
「でも収まるところに収まってホッとしているよの、私たち」
ね? と皆に同意を求めると、土曜メンバーのおば樣たち全員が頷いた。
呆気にとられている私に、やっとおば樣たちが疑問に答える気になってくれたようだ。
「なんだか京香ちゃん。どうしてわかったのかっていう顔をしているわね?」
「えっと……はい」
ここは正直に聞いておいたほうがいい。大きく頷く私に、おば樣たちはプッと噴き出した。
「あのね、京香ちゃん。貴女の様子だけではわからなかったのよ、実は」
「へ?」
驚いて目を白黒させてしまった。
だってもしバレるとしたら私の顔色を見てだと思っていたので、おば樣の言葉は意外に感じた。
私の戸惑いを余所におば樣はニヤリと笑い、順平先生を指さした。