3分間の異世界旅行
「なぁ、ユカ。お前、頑固だろ。」
「、、、いきなりなによ。」
図星で少しとまどった。
「これじゃなかったら、あれしかないって単純な思考回路で、それ以外認めないんだろ?」
「そんなこと.....」
ないと言い切れなかった。
「俺だってまだ人生経験があるわけじゃないから、はっきりとしたことはいえないけども。
きっと、それだけじゃないはずだ。
キッパリと断ち切ることも大事だけど、しつこく他の方法を探してみるのも大事だ。
見つかんなかったら、断ち切ればいいんだから。」
ナツは目を閉じた。
「ユカ。簡単に断ち切れるのは強さだとおもうよ。でも、他の方法を探さないのはただの意気地なしだ。」
......私は、諦めていたのかな。
「諦めるな、ユカ。俺も立ち向かうから。」
そして、ナツはこちらを見て優しく微笑んだ。
「ナツ.....。ありがとう。」
私もそっと笑い返す。
2人でニヤニヤしていると、そっと私の耳にあったかい声が響いてきた。