3分間の異世界旅行
「、、、お前、俺を知らないのか。」
ま、嘘ついてもしょうがないよね。
「知らないです。」
王子さまことナツは鳩が豆鉄砲をくらったような顔になった。
しかしすぐに、呆れたように笑い出した。
「そうか。じゃあ、俺のことはナツでいい。お前の名前は?」
ナツがこっちに歩いてきながら、私にきいてきた。
「ユカだよ。」
「ユカ、か。いい名前だ。」
ナツはようやく眉間のシワを解除して、笑った。
その笑顔に思わずドキっとする。
かっこいいもんなぁ。