青い記憶

「うん、2人だけで考えて、ちゃんとお互い納得したことだから。理由は美優から聞いて。あいつ、周りにバレないようにしながら、1人ですっげー悩んだと思うから。話、聞いてやってほしい」



こんなに真剣な森本くん見たことない。本当に美優のことを思って言ってるのが伝わってくる。


なのにどうして別れちゃったの?



「それと、俺らが別れたこと、いつものメンバー以外には言わないでほしい。自然にバレる分には仕方ないけど、他人にいろいろ聞かれんのは嫌だから」



「わかった。琴音たち以外には絶対言わない。今日、琴音と一緒に美優に話聞いてくるよ」



「ありがとう」



そう言って力なく微笑む森本くんは、いつになく寂しそうで、見てて胸が痛くなった。



同時に美優のことがすごく心配になった。



森本くんもこんななのに、美優が平気なわけがない。早く美優に会いたい。




私は森本くんと別れると、弁当を1人でさっさと食べ終え、琴音に森本くんから聞いたことを全て話しに行った。



琴音も驚いて、美優のことをすごく心配していた。

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