青い記憶
次の日から幸菜は私と目も合わせなくなった。もちろん言葉を交わすことなんて絶対にない。
次の日も、その次の日も。
そんな状況の中圭暉とデートなんてとてもだけど行く気になれなくて、結局土曜の映画も適当に理由を作って断った。
幸菜と喧嘩したことは絶対圭暉には言わなかった。言おうとも思わなかった。圭暉に迷惑をかけたくなかったし、幸菜と前に付き合っていたことを私に言わないでいたことに責任を感じてほしくなかったから。
映画の約束を断った次の週に、一度圭暉と一緒に帰った。そのとき、なんとなく圭暉の態度がよそよそしく感じて。だけど部活で疲れてるからだと思って、あまり気にはしていなかった。
それから案の定、圭暉とは見事に予定が合わなくて、遊ばないどころか一緒に帰ることもなくなっていた。
たまに廊下ですれ違うけどお互い言葉は交わさない。メールも圭暉は部活が忙しくてしない日々が続いた。
クリスマスを来週に控えたある日、圭暉から今から会えないかと電話があった。晩ご飯までならと、私の家の近くにある公園で待ち合わせをした。