青い記憶

まあ、今のところ席も近くないし、出席番号も遠いし、実験の班も一緒じゃないし、圭暉とは当分関わらないで済みそう!


って思ってたのに…



「げっ」


思わず声に出てしまった。


「亜美〜、どこだった〜?」


声をかけてきたのは白木春華(シラキハルカ)。
よく正門前に溜まってたグループの1人で、私は幸菜とのことがあってからグループには顔を出せなくなってたけど、みんな変わらず接してくれてた。その中でも春華は特に仲良くしてくれてた。

中3で春華と同じクラスになれて本当に心強い。圭暉のこともあるから余計。


「あそこ…」


私が指差した先をみて春華もギョッとした顔になった。


「え、立川の後ろ??最悪じゃん…どうすんの?」


そう、最初の席替えで早速圭暉と席が近くなった。もう近いとかいうレベルじゃない。前後。最悪だ。

どうすんのって言われたって目が悪いわけでもないから変わるわけにもいかないし。


「どうにか頑張るよ」


覚悟を決めて席に向かった。

< 18 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop