青い記憶

別れてからこんなに圭暉の近くにきたのは初めてだ。どうすればいいかわからないからとりあえず窓の外を眺めたりするけど、やっぱり落ち着かない。


プリントが回される時、圭暉は後ろを振り返るけど、目は合わさない。きっと圭暉もどうすればいいかわからないんだろう。


こんな日々が何日か続いたある日、授業で前後ペアに組まされることがあった。もう最悪だと思ったけど、やっぱり圭暉は変わらずいい人で前と同じように声をかけてくれた。


そうして少しずつ言葉を交わすうちに、圭暉とは前のように喋れるようになっていった。

付き合ってたころの話や、悪い思い出はお互い口にしないけど、圭暉との壁は自然となくなっていたと思う。



「よかったね、これで一つ問題解決じゃん!」


春華も私たちの様子をみて一緒に喜んでくれた。一つ心のわだかまりがとけたような気がした。



それから修学旅行、体育会、文化祭、最後の行事がどんどん過ぎて行き、充実した日々を送っていた。






そうして

2度目の恋に出会った。

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