青い記憶

__ 数日前のこと。


放課後、学校の正門前でいつものように数人で溜まってガールズトークを展開していた。すると、突然幸菜が手招きして私だけを輪から連れ出した。幸菜は前から私にしかしていない恋愛話の進展を伝えるために輪から連れ出すことがあったからまたそのパターンだと思ってたんだけど。


「1組の立川圭暉(タチカワヨシキ)いるじゃん?」


関わりは全く無いけど、男子の派手なヤンチャグループの中心的存在にいるから名前と顔くらいは普通に知っている。立川がどうしたんだろう、幸菜と付き合ったのかな?なんて思いながら頷くと、


「立川がさ、、、」


幸菜が顔をニヤリとさせる。


「亜美のこと好きなんだって!」


、、、え?


「亜美と立川って全く関わりないじゃん?だからなんでかはよく分かんないんだけど好きなんだって!廊下ですれ違うだけで嬉しいらしいよ〜柄に似合わず乙女っぽいよね、ちょっとキモいけど、まあいい奴だし可愛いじゃん、だからそういう方向で亜美も考えてあげてね!」


いやいや、まって、意味わかんない。どういうこと?立川が?私のことが好きなの?なんで?てか、本当に?


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