青い記憶
「清川危ない!!」
「亜美!横!」
「え?うわっ!!!!」
横から頭にバスケットボール直撃。
「いった〜……」
「大丈夫?亜美」
琴音と美優が心配してかけよってくる。
バレーボールの授業中、他チームがゲームをしている間コートの外で見てたんだけど、どうも隣でやってた男子のバスケットボールが飛んできたらしい。
「ごめん、当たった?命中?」
ボールが飛んできたほうから男子が駆け寄ってくる。同じクラスの多野晴之(タノハルユキ)だ。
「命中どころじゃないよ、たんこぶできたかもしれない」
私がボールが当たったところを抑えてふざけて睨むと多野くんは
「ずっとボーっとしてるからだよ」
と言って意地悪そうに笑った。