青い記憶
「あのさ、亜美ってただ単に好きな人ができないとか、恋はまだいいとかじゃなくて、恋したくないんじゃないの?」
突然の琴音の図星すぎる言葉にフリーズしかけたけど慌てて否定する。
「違うよ!なんでそう思ったの?」
焦りがバレないように笑って誤魔化してみたけど上手く笑えてるかな。
「そんな笑って誤魔化さなくていいよ」
バレバレじゃん。
琴音に優しく制されて、誤魔化すための笑顔が苦笑いに変わる。
「私ね、実は同い年の幼馴染が北中に通ってたんだけど、中3から○○塾通ってたの」
え、私が通ってた塾。
「その幼馴染メグって名前なんだけど、よくメグとはお互い色んな話ししてたの。学校のこととか、塾のこととか。まあほぼほぼ周りの人間関係の話だったんだけど。中3の11月くらいだったかな、メグの友達に元彼に未練もってる子がいてね。メグとその子と元彼、同じ塾だったんだけど…」
この時琴音の話を聞きながら、私の頭には自然と雄ちゃんと奈帆ちゃんの顔が浮かんだ。